第八弾
ポピー ニュー・ルパンドールの真実

新ルパン三世放送時、当時の玩具会社大手のポピーから ルパン三世の人形が多く発売された。
ポピーからは、モンキー・ポーズ、ファンシー・ドール、ルパンドール と、
この3種類が人形として発売された訳だが、今回は「ルパンドール」について語ってみようと思う。

新ルパン三世放送時の昭和53年に、「ルパンドール」は発売された。定価2000円で、身長30センチ。
布製の赤ジャケットを着ており、着脱可能。ホルスターとワルサーp38が付属されている。
モンキーポーズの次に多く発売された人形がこのモデルであり、有名な人形である。
パッケージは、紙の箱。


ルパンドールの画像。有名な人形なので、当時からのファンやコレクターにはお馴染であろう。
右の写真は、ジャケットを脱がした後姿。ボタンが3つ付いていて、脱がす事も可能だ。

そして、翌年このルパンドールがモデルチェンジされて発売される事となる。
理由は、より低コストで「もう一体買わせる」ことではないかと推測する。
それが、「ニュー・ルパンドール」(定価1850円)である。
しかし、当時からのファンでも、この「ニュー・ルパンドール」を持っている、見た事がある、という人は非常に少ない。
日本テレビ刊「ルパン三世名場面集3巻」の裏表紙に「ニュールパンドール」の広告が載っており、
それで見た、知っている、という人が殆どだ。 幻の人形とまで言われた時期もあった。
それだけ、「ニュールパンドール」は発売された数が少なかったのである。
当時は一部映画館でも販売されていたが、その出荷数は「ルパンドール」の比ではない。

その、ニュールパンドールだが、なんと2種類存在するのだ。細かな生産上の違いではなく、明らかに2種類。
それを、画像と共に解説していこうと思う。

ニュー・ルパンドールA

Typerの独断でこのモデルをAタイプと呼ぶことにする。
名場面集3巻の広告に載っているのが、このタイプである。
首、手、ホルスター、銃などは「ルパンドール」と全く同じものを使用されている。
靴は、「ルパンドール」の靴と型は同じだが、色は黒に変更されている。
身長は、「ルパンドール」と全く同じ。
ニュー・ルパンドールB

こちらのタイプは、関係書籍に写真すら載っていないというレアなものだ。
手は、「ルパンドール」と同じものを、
靴は「ニュールパンドールA」と同じものが使用されている。
首はこのBタイプオリジナルのもので、どこかモンキーポーズのルパンに似ている。
そして、身長がAタイプと比べて5ミリほど低いのも特徴である。
本来は「ルパンドール」と同じホルスターと銃がAタイプ同様に付属されている。
画像の人形は、たまたま欠品である。
余談だが、このシリーズは中古おもちゃ市場でも、銃の欠品が多い。
「ルパンドール」はジャケットを着ている為に、まだ銃を紛失しにくいが、
「ニュー・ルパンドール」はむきだしの状態なので、斜めにしただけで銃が落ちてしまう。
当時からよほど大事にされていないと、「ニュー」の銃付きの完品は存在が難しいのだ。

ちなみに、「ニュー・ルパンドール」のパッケージについてだが、
「ルパンドール」の時のような紙の箱ではなく、
現在のフィギュアに多く見られる ブリスターパックで発売されていた。
台紙のデザインは、夜景に高層ビルという簡素なイラストで、
上部左端に、ポピー商品オリジナルルパンロゴ(右の画像参照)が付いているというシンプルなもの。
当時の普通の子供ならば、ブリスターパックなどはバリバリと豪快に開けて、ボロボロになった地味なパッケージなどはすぐに捨てられてしまうだろう。
「ニュー・ルパンドール」の箱付き完品を中古おもちゃ市場で滅多に見かけないのも、そういった理由があったのだ。

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