第拾一弾
TV旧ルパン三世
路線変更以前の全26話
シノップシス大公開

大半が原作のエピソードを若干アレンジした内容の前半だったが、
今回紹介する後半は、オリジナル色の濃いエピソードが多く存在してくる。
そして、実際の2クール目とは全く異なっている点も趣深い。

[14話〜26話シノップシス]


<第14話>(松岡)
物体遠隔移送操縦装置 ー Kマシン

とある静かなたたずまいの白亜の研究所。そこではひそかに機密装置を研究中の琵琶瀬博士がいた。
そして、この研究も完成間近であった。
この機密装置 −Kマシン− とは、物体を遠隔操作によって、いかなる場所へも意のままに移送できるものであり、軍事目的に利用されると恐るべき威力を発揮する新兵器である。
 その頃、退屈しきっていたルパンと次元はKマシンに少なからぬ興味を覚える、また、峰不二子も某国諜報機関の依頼を受け、琵琶瀬博士のもとへとんだ。
そして、この地には、ルパン追跡に心身共に疲れた鬼警部、銭形の姿があった。

Kマシン強奪作戦
身辺に危機を感じた琵琶瀬博士は、休暇中の銭形に警備を依頼する。
だが、この事実を素早く察知したルパンは銭形に変装し研究所に侵入、
折からの観光事業工事の爆発音をトリックにまんまとKマシンを強奪する。
だが、ルパンの前に現れた不二子の甘い言葉に騙されたルパンは、Kマシンを奪われてしまう。

博士の異常な復讐
ルパンにしてやられた琵琶瀬博士は、異常な復讐の執念に燃えあがる。様々な画策を練り、峰不二子をだきこみ、ルパンへの復讐を実行に移すのだった。
その復讐とは・・・・・・

<解説>原作「フウテン探偵」が基。映像化されなかった。オリジナル部分の、博士の復讐という部分が興味深い。脚本は、路線変更後に第15話「ルパンを捕まえてヨーロッパへ行こう」「ジャジャ馬娘を助けだせ!」等を担当した松岡清治氏。


<第15話>(山崎)
アルセーヌ・ルパンの莫大な財宝の伝説!

かつて欧州を震撼させた怪盗・アルセーヌルパンの隠し財宝が、洋上に浮かぶ孤島に埋蔵されている、という伝説がまことしやかに流れていた。

シャーロック&ワトソンの末裔出現!!
夜のしじまにポッカリ浮んだ飛行船。
粋なシルクハットの男・シャーロック・ホームズ三世とワトソン三世が、古めかしい地図を広げて何事かを密談。
その地図にはアルセーヌの財宝のありかが暗号文で記されてあった。
だが、二人にはその暗号を解読出来なかった。財宝のありかを知るにはルパン三世の知識が必要なのである。

シャーロック&ワトソンと欧州大国同盟
シャーロック&ワトソンは、怪盗アルセーヌに歴史的な汚辱を味されている欧州各国に働きかけ、このルパン帝国の孤島を、二人の領土として承認されるよう政治的陰謀をたくらむ、そして、欧州の汚点を歴史から抹消することを各国に誓った。

ルパン拉致大作戦
シャーロック&ワトソンと欧州から派遣されたスパイがルパン拉致にいっせいに活動を開始した。
だが、事件は意外な方向へ展開するのだった。

<解説>原作「我が盗争」の設定を使ったオリジナル作品だと思われる。脚本は山崎忠昭氏。映像化については、新ルパン97話「ルパン一世の秘宝を探せ」がこの内容にとても近く、脚本も同じ山崎氏という事から、このシノプシスを基になされたものであると推測される。


<第16話>(宮田)
謎のバニシング事件続出!!

ここは数万の大群衆を呑んだ東京競馬場。いましもゲートが開き、各馬一斉にスタート、大穴を狙うルパンと次元の姿があった。
だが、ゴール寸前・トップで駆け込んだはずの大穴馬が、突如・消滅(バニシング)したのである。
そして、これに類似した事件が世界各地で頻繁に起こった。

タイムトラベルマシン・魔毛狂介
○生年月日 不明
○本籍 不明
○父・母 不明
○全部 不明
※科学者
数年前、ある科学実験中発狂。
タイムトラベルマシンで、過去および未来を旅行中。

ルパンを襲う奇怪な事柄
ルパンの強盗計画が、次々と実行直前に、そのものが突如、消滅(バニシング)し、失敗になる。いらだつルパン、だがいっこうに原因を究明する事が出来なかった。

魔毛狂介対ルパン
遂に魔毛狂介がルパンの前に出現!!
魔毛狂介「未来で俺の子孫は、ルパンの子孫に殺害された。私のルパン一族に対する憎しみは想像できまい。必ずルパンを歴史上から抹殺する」
ルパン「俺と勝負しろ!」
魔毛狂介「無駄だ!」
ルパン「・・・・・・!?」
魔毛狂介「考えてもみたまえ、君の祖先・父となるべき男を殺れば・・・・・・あんたも、子孫も、この世に存在しない。歴史上から完全に消えるのだ」
と、タイムトラベルマシンを駆り未来へ旅立つ魔毛狂介。
その日以来ルパンはノイローゼになる。

ルパンの奇想天外な魔毛狂介撃滅作戦とは・・・・・・!!

<解説>原作「能ある悪党は牙をかくす(その3)」が基。実際には第13話「タイムマシンに気をつけろ!」として映像化。脚本は宮田雪氏。


<第17話>
銭形警部の軍略はいかに・・・・・・!!

ルパンが潜む廃墟に多勢の警官が蟻の這い出るスキもなく取り囲んでいる。
ルパンを捕えようとしていたのは、警官隊だけではない。内閣諜報エージェンシーなる組織も廃墟に陣どっていた。
そこへ諜報員らしき若い男が現れる。
銭形警部と諜報員たちのやりとりを、爆薬を持ったルパンが狙う、ところが、諜報員の巧妙な罠に陥ってしまうルパン。
ルパンが簡単に逮捕された!
だが、ルパンはそうたやすく捕えられなかった。実は次元の変装であった。

ルパンの消息は!
銭形警部は諜報員たちを調べにかかった。案の定、ルパンは諜報員の中にいた。窮地に立たされるルパン!
警視庁内部では、銭形が総監に叱咤されていた。

結末に意外などんでん返しが待っていた。

<解説>見出しや若干の表現は違うが、第11話と同じ内容である。脚本家の表記はなかったが、恐らく同じ宮田雪氏であろう。シノプシスにはない「脱獄のチャンスは一度」が1クールに入った為、この話が2クールにまわってきたのではないかと推測される。


<第18話>(佐脇)
WANTED・CLUB

WANTED・CLUBとは、全国指名手配の凶悪犯を追い、囚え、売るという、女ばかりの秘密結社であった。
この結社の犯罪現場を目撃したルパンは、腕っ節の強い女たちに襲われ囚われの身となる。驚くことにこの結社のボスは峰不二子であった。

ルパン競売される!!
数人の凶悪犯と共に監禁されたルパン。
深夜、この凶悪犯の大オークションが地下室で開催される。凶悪で絶望的な犯罪者たち、彼等は警察に逮捕されれば死刑、もしくは終身刑の身である。ただ一日でも長く生きたいがために買主の命づるがまま何でも承諾し実行するのだ。そこには犯罪者としての誇りも名誉もなかった。そして、ひとりひとりセリにかけられ立ち去る。ルパンも・・・・・・

売られ・・・・・・売られて、ルパンの行き先はヘンテコリンな第一探偵社というところであった。この社長がマタヘンテコリンな妖婆で、仕草が奇妙に濃艶でなまめかしい、だが全ブス連の会長のような容貌はいただけない。
ルパンに指名された仕事とは、ある地下大金庫を襲うものであった。
その計画は地下鉄を利用した奇抜なものであったが、事件は意外な方向へ展開する。

<解説>原作「能ある悪党は牙をかくす(その1)」「現代下剋上」が基。後半の地下鉄部分は、「私を愛したルパン」の後半部分か?映像化はされていない。ちなみに新ルパン第46話「ルパンお高く売ります」は、原作「集まれ奇人ども」の映像化といえるだろう。脚本は さわき・とおる氏。


<第19話>(小山)
ルパンのとってもヘンナ日

その日、いつになく、朝からルパンは頭痛がひどくなった。ベッドのなかでジイッとしてはいられず、氷で冷やしたり、薬をガバガバ飲んでもいっこうによくならない。射撃練習をしてもまともに的にあたらず、クサリ、よけいイラダツルパン、ただ、部屋のなかをウロウロと歩き廻るばかり。
次元「ルパン、ウロウロせず医者へでもいけよ」
ルパン「ゾウットするぜ」
次元「最近、あの病院に、えれえ美人の先生がきたらしいぜ」
ルパン「(ニヤリと)そうかい」
病院を訪れ、美人の先生を見るなりデレリとするルパン。ほんとうに、この女医さんなかなかの美人、ファッション・モデルでもこのテはなかなかいないー。
麻酔をかけられらたルパン。
静かな寝息とともに・・・・・・

戦慄の白昼夢
白い夜明けの街角。
次元・五衛門と逢っているルパン。
突如!どう気が狂ったのかルパン、相棒に銃口を向けると一発!
銃声と硝煙のなかで血に染まった次元と五衛門が崩れる。
そこには、狂気にも似たルパンの不気味な顔が・・・・・・。
一面に霧が立ちこめ、次元と五衛門の射殺体を隠してしまうとーー
そこは荒涼した墓場。
次元と五衛門の十字架がそのなかにあった。
その異様な光景に呆然自失するルパン!
ルパン「(我にかえり)・・・・・・夢か」
女医「(ルパンの額の汗を拭きながら)変な夢でも見たの、かなりウナサレて」
ルパン「イヤ・・・・・・」
 だが、ルパンは不吉な夢に眩暈を覚えるのだった。この女医こそ、某犯罪組織に依頼され、ルパン暗殺に派遣された女殺し屋だったのである。ルパンの精神錯乱を利用し、仲間で殺し合うという残酷な手段を企んでいた。
そして、病院から出たルパンはミステリアスな情況へと足を踏みこんでいくーー。
超現実と現実、幻想と夢、の世界へ。
だが、意外なドンデン返しが・・・・・・

<解説>原作「イヌも歩けばルパンにあたる(その1)」が基。冒頭部分は「狂&狂」のエッセンスが含まれているかもしれない。映像化されず。脚本は小山俊一郎氏。


<第20話>(鶴見)
ルパン銀行襲う!!

どういう風のふきまわしか、ルパンと次元は白昼堂々と市中銀行を襲う、天才的泥棒野郎のテクニックは何をやらせても凄い、だがこの銀行チョイト並の銀行とは違う。コンピューター警備管理システムをとっていたのである。
どじったのかルパン!相棒次元が銭形警部に逮捕されたのである。
だが、一向にルパンは次元を助けだそうとしない、彼には何か目論見があるのかーー

宝石強奪作戦
この歴史上から消滅したはずである某ヨーロッパ貴族の持つ宝石が東南銀行大金庫に隠されていた。
そして、この大金庫は月に一度しか開かないというタイムロックが装備されていた。この情報を察知した峰はルパンにこの計画に一役かってほしいと頼む。峰は次元のかわりにフーテンまで用意していた。
その頃、銭形は次元をシメあげ、ルパンの居場所を突き止めよのと必死である。次元はダンマリ、オトボケ等でノラリクラリと銭形をジラしていた。

ルパンの泥棒専科
フーテンに泥棒アラカルトを特訓するルパン。なにしろ、このフーテン達は全く何をやらせてもダメ、どうにかルパンの泥棒専科も一通り終わり、いよいよ、銀行襲撃の日がきた。
いよいよその日。
東南銀行、大金庫のタイムロックが月に一度解ける、午後三時。
黒いセダンが東南銀行の前に横づけにされる。さっそうとでてきたのはルパン、峰、フーテン達。
銀行強盗はすべてあざやかに終わるはずであった、しかし、どうダンドリを間違ったのか、ルパンたちは警察に逮捕された。だが、意外なドンデン返しが待っていた。

<解説>原作「俺はタダイマぬすっ人修行中」が基。映像化されず。脚本は鶴見和一氏。


<第21話>(山崎)
恐るべき秘密結社・ネズミ一族

一味が存在する
ことはたしかだ・・・・・・
これでも
その数人は カゲで
活動してきた
彼らは
命令
ひとつで
協力な
団体となる
・・・・・・その一味の
組織は・・・・・・
知らない・・・・・・まだ絶対にその
秘密はまもられていた
この組織、結社が
ネズミ一族であった。

ネズミ一族の黒い罠
次々とルパン、次元、五衛門、峰を襲う黒い影、その手口は大胆不敵、巧妙である。彼ら、殺し屋はルパン、次元、五右衛門は一人の時を必ず狙った。
この殺し屋がどこの組織の者かいっこうに判明しなかったのである。
その頃ルパンはある強奪計画を企んでいた。

名画・レンブラント強奪作戦
ある財閥が時価数億円の名画レンブラントを所有していたのである。
ところがそこへ、奇妙な手紙がまいこんだ。

子の刻参上!
ネズミ一族

この財閥、警備を銭形警部に依頼したのである。
ネズミ一族はルパンの計画を察知して、先手を打ったのである。
何!ネズミ一族、そんなチンケなヤツにだしぬかれてたまるかと、ルパンはハリキルのだが。
名画・レンブラントをめぐって起こる大アクション

<解説>原作「鼠は死してシッポを残す」が基。冒頭のモノローグは原作「ストレートフラッシュ」から引用されている。映像化されなかった。脚本は山崎忠昭氏。


<第22話>(大和屋)
黒い陰謀

その1

陰湿な地下下水道
突如!男の呻き声が響き渡って・・・・・・
上半身裸の男(犯罪秘密警官)が電流尋問を受けている。その残酷ま拷問をする男ー ルパン三世である。

ルパン「白状しろ!どこのまわし者だ!」
男「・・・・・・」
ルパン「これ以上続けたらヤツは死んじまうぜ」
ルパン「しぶとい男だ、よく訓練されている」
次元「ルパン、スポンサーがお呼びだぜ」
彼等の背後に立つ黒い背広の男。
この男がこの残酷な尋問を二人に命じたのである。
黒い背広「てぬるい!あんたのやり方はいつもそうだ、あの手をつかえ」
と、ルパンの耳元にささやく。
ルパン「何!?ヤツの息子をか」
背広の男「そうだ」

ルパンは背広の男の命づるまま、息子を囮に、口を割らせようとするが、男はいぜんとして黙秘権である。
遂には・・・・・・
男「ヤメロ、息子に関係ない!」
その言葉も無駄であった、男の息子は灰色の下水道のなかへ消え去った。
その時、下水道に忍び寄る影。
その影は男を助けだし去る。
男はルパンに復讐を誓う。
男が去ったあとに、ニヤリと笑うルパンと次元。
ベリッと変装をはぐとそこには見知らぬ顔があった。

その2

結婚間近な若いカップルがいた。
突如!その幸せな生活を襲うルパン。
男の目前でルパンは女(犯罪秘密警官)の過去を話し始める。そして、数々の証拠写真を示す。
驚愕する男。
男「キミとはお別れだ!」
泣き崩れる女 ー 女はルパンに復讐を誓う。
ニヤリと笑うルパン、再び変装を取るとそこに、あの顔が現れる。
さまざまな陰謀のなかで
息子を殺害され復讐鬼となった犯罪秘密警官、幸せな新婚生活を目の前で打ち砕かれた犯罪秘密婦人警官等は共同目的でルパンを狙う。
そして、二人は銭形の力を借り、ルパンのアジトを包囲していた。
ルパンのアジトでは、何事もなかったようにルパン、次元、五右衛門が退屈しのぎにカードでもしている。
だが、ジリジリと包囲をせばめる警官隊。
ルパンを殺すと誓った犯罪秘密警官の行動がいましも開始されようとしていた。
はるか彼方の砂丘に、黒い背広の男とあの顔が、その行方を見定めていたのである。

<解説>原作「せいては盗をしそんじる(その1、その2)」が基。脚本は大和屋竺氏。旧シリーズでは没になったが、同じ大和屋氏の脚本で新ルパン第29話「電撃ハトポッポ作戦」として映像化された。


<第23話>(松岡)
CFクリエイティブ=ルパンズプロ

日本でワールド・ビューティフル・コンテストが開催される情報が流れた。
女性、特に美人には目のないルパン、ただ観察するだけじゃつまらねェと、次元、五衛門に世界中があッと驚くようなCFを制作しようじゃないかと映画機材を某プロダクションから盗むと、コンテスト会場へ迎った。

第××回、ワールド・ビューティフル・コンテスト。
湘南のある浜辺。
東洋のマイアミビーチといわれるこの開催地へ、各国からえりぬきの美女がぞくぞくと集まった。その中に何と日本代表のアシスタントとして峰不二子がいたのだ。
このコンテストは宇宙衛星、テルスターで世界各国の茶の間へ同時中継されるものであった。
だが、この中継網をめぐってかなりの混乱があったのである。中継放送権は某国、国営放送の独占に決定した。地元、日本の各局はニガリキッテいた。だが、力の前にはどうすることもできずシブシブとその決定に従った。しかし、納得のいかない民放一社が、某国国営放送の鼻をあかそうと策を練っていた。
そして、ルパンにその事を依頼したのである。

<逃亡>・<追跡>全世界完全同時中継。
この開催地の警備担当に銭形警部があたっていた。この事実に目をつけたルパンは奇想天外の同時中継ドキュメンターを発送するのだが、事件は意外な方向へ発展する。

<解説>CFという点が原作「ハレンチ・マン」的だが、完全なオリジナルと言えるかもしれない。実際の第18話「美人コンテストをマークせよ」の基だと思われる。脚本は松岡清治氏。


<第24話>(宮田)
ルパン!!次元・五右衛門を裏切る!!

次元、五右衛門がルパンの目の前で銭形警部に逮捕された!
ルパンが相棒たちをサツに売ったのである。だが、銭形はシブイ、それもそのはず、ルパンを目の前にして逮捕できなかったからである。その苦しい心中はどんなであったろうか!
そこには銭形とルパンの男の誓いがあった。アナロジカル策謀・大東京暴動計画。
大東京暴動計画とは、江戸初期・慶安事件で名高い、由井正雪・丸橋忠弥の末裔たちが先祖のなしえなかった策謀を遂行しようとしていた。
この事実を極秘裏に調査した警視庁は首謀者ー シバ ーを逮捕した。だが、計画遂行手段は依然として判明しなかった。そこで銭形にルパンの力を借りろ、という指令がでたのであった。
ルパンの大活躍。
首謀者ー シバ −に変装したルパンは、暴動計画を企む者たちのアジトへ侵入した。
またまた、峰不二子がいたのである。まったく、この女、何にでも首をつっこみたがる”好奇心の強い女”だ!
峰不二子の出現により、事件は意外な方向へ展開するのだった。

<解説>原作「キミが殺れオレが葬る(その1、その2)」が基。映像化されず。脚本は宮田雪氏。


<第25話>(大和屋)
白昼堂々、ルパン宝石店を襲う!!

ルパンに変装した何者かが、白昼堂々と某宝石店を襲った、時価数十億円のダイヤ強奪である。
この事実を知った泥棒貴族の名誉を傷つけられたルパンは憤懣やるかたない。「俺の名をかたる大胆不敵なヤツ、どんなツラだか拝ましてもらうぜ」と犯人探しに出掛けるのだった。
その犯人が峰不二子だと知ったルパンはなお闘志を燃えあがらせた。

さまざまなパニックの中を
峰不二子を執拗に追跡するルパン。

だが、意外な結末がひかえていたのである。

<解説>オリジナル作品。脚本は大和屋竺氏。


<第26話>(佐脇)
ルパン故郷へ帰る。

ルパン帝国危機の知らせが来た。
ルパン、次元は即刻、ルパン帝国へとぶ。
だが、二人の乗り込んだ列車が何者かに、爆発される。
負傷したルパンと次元はある診療所へ運ばれる。その病院には、ルパンを狙う殺し屋がウロウロしている。
危機を脱出した二人は、なつかしい故郷へ戻ってくる。
そこには、峰不二子が待っていた。

アルセーヌ・ルパンとルパン三世の再会。
この世に存在しないはずのアルセーヌ・ルパンが生存していたとは?意外な事実を知らされたルパン。
だが、ルパンは直ぐには納得できなかった、罠ではないのか?
ルパン三世の出生の秘密をめぐる、一大アクション・ドラマが展開される。

<解説>原作「さらば愛しきルパン!」が基だと思われるが、前半は「健在ルパン帝国」のエッセンスも感じとれる。映像化はされていない。脚本は さわき・とおる氏。



全26話のシノプシスを通して読んでみて〜
旧ルパン前半の名作「脱獄のチャンスは一度」が、このシノプシスには含まれていない。
最初の予定には無かったものの、やはり大隅氏の意図により映像化を決め、他の話よりも優先して作業を進めていたのだろう。
シリーズ初期のものはほぼそのまま映像化されているので、「脱獄〜」についても大きな変更点は無かったのではないだろうか?

旧ルパンは、名作として挙げられるものは大半が大隅演出の前半部分(厳密には1〜3話だが)だ。
このシノプシス通りに全26話を作り上げていたら、とんでもない名作が出来あがっていたかもしれない。
と、同時に、新シリーズも、現在のようなルパンブームも存在していなかったのではないか?そんな事も考えてしまう。
果たして、どちらが良かったのか?今回のシノプシス発掘により、その謎はさらに深まっていくのかもしれない。

                「14話〜26話シノップシス」 に戻る

前に戻る

トップに戻る

inserted by FC2 system