第拾四弾
幻の旧ルパン三世ソノシート
ついに完全公開
(…といっても音源は無理ですが(^^;)
ソノシート音源テキスト化/eddy‐s氏

あの幻の旧ルパン三世ソノシート。2005年秋、ついに探索隊は念願の入手を果たしました。
このコーナーでは、ソノシートに使用された画像と、
資料館・第九弾でeddy-s氏の手によってテキスト化された音源に、Typerがソノシートを聴きながら若干の修正を加えたものを掲載します。



朝日ソノラマ ルパン三世(AM-32)

昭和47年1月20日発行

制作 朝日ソノラマ

原作 モンキー・パンチ

脚色 辻 真先

音楽 山下 毅雄

ドラマ制作 グループ・タック

<声の出演>

ルパン   山田 康雄

峰不二子 二階堂有希子

次元大介 小林 清志

銭形警部 納谷五朗(納谷悟朗)

パイカル  村越伊知郎




A面

   
「ルパン三世 その2」が流れる。流れ終わると同時に拳銃音が響く。

   「バキュ−ン」  

次元「当たりぃー!!」

ルパン「すっとんきょう頓狂な声だすなよ次元。ルパンが狙った的をはずすわけがねぇや。もう一丁!!」

   「バキュ−ン」  

次元「当たり…。」

ルパン「もう一丁!! あら?だっ誰だぁ〜あいつは?標的の前に立ちやがって。」  

次元「こらぁ〜。射撃練習しているのが見えねぇのか。」   

男「見えてるよ。」

ルパン「見え…にゃろ、見えてんならどけ!!」  

次元「それとも体に穴ぼこ空けられたいのかよ。」   

男「空けられるかな?ルパン三世の細腕で。」

ルパン「あいつ、俺をルパンと知ってやがる。」  

次元「銭形警部の部下かもしれん。ルパン、撃て!!」

   「バキュ−ン」  

次元「当たりぃー!!あれぇ〜。」   

男「ははははッ 穴ぼこは、空かない様だな。」

ルパン「わっ!こっ、こっちへ来る?!チキショ〜」

   「バキュ−ン」
   「バキュ−ン」
   「バキュ−ン」
   「バキュ−ン」

男「ムダ弾はよせ。ゴミを出すなと、知事も言ってる。」

ルパン 「ク、クソォ〜ッ。引き金引く指に豆が出来たぁ。」   

男 「では、その豆を煮てやろう。」

  「ボワァーッ!!」

ルパン「うわぁっ、あっちち。」  

次元「 いっちょうらの上着が火事だ!!」

ルパン「お、俺の目がどうかしたのかな?アイツ指の先から火噴出したぜ?」  

次元「お前もか?ルパン」

ルパン「てぇとお前も?」

ルパン「あーっ!!見ろ!!」

次元「バケモンだ!宙を歩いてる?!」

ルパン「二階の窓へ入っていくぞ。いけねぇ不二子の部屋だ。」  

次元「さてはあん畜生、峰不二子を狙って来やがったな!」

ルパン「次元、ぬかるな」

次元「合点だ」

     「バン」ドアの開く音

不二子「あぁ〜ん。助けてぇ〜。」

ルパン「しまった!!」

滝の流れる音、パイカルのアジト   

不二子「いくら責められてもフィルムは渡せないわ、パイカルさん。」

パイカル「フン。思ったよりしぶといな、アん?不二子。」  

不二子「誉めてくれてもデートはお断り。うふふ、預けてあるんですもの。」

パイカル「なに?!」  

不二子「ルパン三世によ。盗むのが天才なら、盗まれない用心するのも天才、そう思ったの。」

パイカル「そうか…大事なフィルムはルパンが持っていたのか… では、改めて奴に会おう。」  

不二子「おや、会えば安々と返してくれるっていうの?パイカルさん?」

パイカル「返すとも、黒焦げの死体になればな。」

ブリッジBGM 「'71MEトラックス #45. LUPIN THE BRIDGE-3」に収録あり

   A面終わり


B面初め

ブリッジBGM 「'71MEトラックス #30. AFRO"LUPIN'68"BRIDGE」に収録あり 


   「ボワァーッ!!」
 

次元「ル、ルパン。お前まで化け物になったのか?」

ルパン「オホホホ、馬鹿言え、やっと手品のタネが判ったのさ。指の先から火を吹くと見えて…実はホレ」

次元「へぇ〜液体燃料のボンベを隠していたのか」

ルパン「ボンベの先から管を出して指に取り付ける。簡単な仕掛けだろ。」  


ルパン「そこで、もう一つ。あ〜らよっと。」  

次元「ひぃ〜。ルパンが宙を歩いてる。」

BGM '71MEトラックス #31. LUPIN THE DEXY」に収録あり

ルパン「慌てるなって。こいつの上を歩いてるだけだよ。」  

       コン、コン

次元「何だ、硬質ガラスか。」

ルパン「残る手品のタネがこれだ。」

次元「フィルム?」

ルパン「このフィルムにはな、恐るべき秘密が…。」

    シュッ。タン!!ナイフが木に刺さる。  

次元「ナイフだ!!手紙が結び付けてある。」

ルパン「挑戦状、パイカルだな。」

   
【明日朝6時、荒波岬で待つ。】

警視庁 銭形警部の部屋 電話が鳴る  

銭形「あ〜もしもし、あぁ、オレが銭形警部だが。用件は何かね?」   

男「じつはその〜。パイカルと言う人物につきまして…。」  

銭形「なに!!パイカル?」

男「やはり、ご存知でしたか」

銭形「ヤツは暗黒街の魔術師と言われる男だ。それがどうした?」   


男「明日朝6時、荒波岬に現れます。」  

銭形「本当か?!おいッ!」   

男「本当ですとも。ルパンと決闘する為にね。」  

銭形「ル、ルパンと決闘!!本当に本当か?!」

ルパン「しつこいね、当人が言うんだから間違いないよ。」  

銭形「あ〜っ。貴様ルパン!!」

ブリッジBGM '71MEトラックス #08. LUPIN THE BRIDGE-1」に収録あり

荒波岬 AM6:00

パイカル「遅いな、ルパンは。」  


不二子「ルパンは時間に正確な男。きっと来るわよ。ホラ、来た!」

パイカル「おーっ。ヘリコプターか。」  

不二子「ねぇ見て、なわばしごで下りてくるのがルパンよ。」  

ルパン「パイカル、お招きにより参上した。」

パイカル「片道切符の招待状によく来てくれた。ところで、武器は何だ?」  

ルパン「これだ。」

    「ボワァーッ!!」

パイカル「ややっ!…何の!!こちらも。」

    「ボワァーッ!!」  

不二子「まぁ〜。二人とも平気だわ。」  

ルパン「そのはずさ、フィルムに焼きこんであった化学方程式。」

パイカル「な、なんだと!?では貴様も!!」  

ルパン「その式によって合成した熱とショックに強い液体を体中に塗りこんだのさ。」

ルパン「だがコイツは、短い時間しか効き目がない。俺は、たった今ヘリコプターの中で塗ったところだが、お前はいつ塗った。たぶん隠れ家を出る時だろう。」

パイカル「ううっ」  

ルパン「そろそろ効き目が切れてきたな。生憎だがこの勝負、ルパンが貰った!!」

パイカル「うっ。うわぁー!!」  

不二子「ルパ〜ン!!」  

ルパン「こっちに捕まれ不二子。銭形警部!!パイカルは確かに渡したぜ。」   

銭形「ついでにルパン、貴様も年貢の納め時だ。」  

ルパン「お〜や、そうかい。」

プロペラ機の編隊の音   

銭形「わっはは。半年分の予算をつぎ込んで大量に借り集めたプロペラ機の大編隊。 ヘリコプターで逃げられるものなら逃げてみろ!!」

ルパン「では、お言葉に甘えて〜…次元、スイッチだ。」   

次元「ほいきた。」   

銭形「わっ、ヘリのプロペラが落っこちた!!」  

ルパン「ホホホ〜 ヘリコプターに見せかけて実はジェット機だ。竹とんぼの親玉を、頭にのっけてただけだ。あばよ、銭形さん。」   

銭形「うぅ〜ん、返せ!!戻せ!!ルパン三世!!」  

ルパン「うほほ〜ぃ」

ルパン三世 その1が被さって流れる

                       終わり


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