SDルパン三世 金庫破り大作戦

DATA
ゲームボーイ専用ソフト/1989年4月発売/バンプレスト/アクションゲーム

解説
息の長いゲームボーイというハードの初期に発売され、かつバンプレストのGB参入第一弾ソフトでもある。
SD(スーパー・デェフォルメ)シリーズというのはガンダムから始まり、ウルトラマンや仮面ライダーなどでも商品展開され現在まで続いているが、
SDのルパン三世というのは、前にも後にもこのGB版だけしか存在しない。
パッケージやマニュアルなどのイラストは描きおろしのSDチックなルパンキャラたちで、
なかなか眺めていて楽しく、可愛らしい。
マニュアルに記されている文章の見出しなどは、ファンならニヤリとするようなものが多く、なかなか楽しい。
少しだけ例を挙げてみると、
「ルパンは3度以上死ねる!」(1UPの説明)
「バイバイ警察大金庫危機一髪!」(銭形ステージの説明)
「ついに現われた最強の金庫!」(カリオストロステージの説明/カリ城の宣伝コピーまんまで面白いですね(^^))
とか、そんな感じでなかなか馬鹿らしくて笑えるものばかり。

が、肝心のゲーム内容がGB初期にありがちな、単調極まりない、パズル要素の強いアクションゲーム。
これはハッキリ言ってク○ゲーである。ホントに、つまらない。面白くない。
GBだから仕方ないとはいえ、ゲーム本編のキャラクターたちはあまりにもショボい。
アイテムの性質を理解し、我慢強くプレイし続けていればクリアも出来るのだろうが
私はそこまで根性が続かず、途中で断念。今回、攻略について触れていないのはそのためである(苦笑)
しかし、正式な攻略本が発売されていないだけに、探索隊で攻略を試みるのも面白いかもしれない。今後に期待か!?

さて、ゲーム自体はどういうモノなのかを説明すると、
全50ステージある面が、銭形、マモー、カリオストロ、ラムダ&シグマ、パイカルの5つに10ステージずつ振り分けられており
どのキャラクターの面からでも始められるようになっている。
各ステージの登場キャラと、エンディングに登場するキャラを紹介してみよう。
銭形…銭形警部、警官、銭形突撃隊/ ENDING…ルパン、次元、銭形
マモー・・・マモー /ENDING…ルパン、不二子、マモー、オリジナルマモー(脳みそ)
カリオストロ…伯爵、カゲ /ENDING…ルパン、クラリス(背景はカリオストロ城)
ラムダ&シグマ…ラムダ、シグマ /ENDING…小山田マキ、ラムダ
パイカル…白乾児、殺し屋? /ENDING…ルパン、白乾児(背景はエンマの滝)

カリオストロステージ序盤はジャンプが多かったり、ラムダ&シグマステージはメカニカルなトラップが多かったりと
ステージごとに個性づけはしてあるようだが、画面構成やゲームの性質上、どれも同じように見えてしまうのが残念だ。
ルパンの目的は、制限時間内にステージ内に存在する鍵を見つけて入手すると金庫が現われる。金庫まで辿りつけばステージクリアとなる。
次元と五右ェ門は、一定時間現われる無敵お助けキャラとして登場。
ステージ内に落ちているトランシーバーの上でBボタンを押すと、ランダムで次元か五右ェ門が登場する。

このソフトを、ゲームという観点で見ると正直ツラいものがあるが、
タイトル画面が旧ルパンの初期OPにそっくりだったり、各キャラごとのエンディングの1枚絵は凝っていたり、
前述のパッケージやマニュアルなど、作り手のルパンファンとしての思い入れが伝わる商品ではある。
もう少しゲーム内容の練り込みがあれば、このゲームの評価も変わったかもしれない。惜しい作品だ。


裏技
デモ画面終了後のタイトル画面中に、下記のコマンドを入力する。
どのデモ画面終了後に入力するかによって、効果が異なる。
コマンド
十字キーの左を押しながら、セレクト→スタート→B→Aの順に押した後、

十字キーの右を押しながら、スタート→セレクト→B→Aの順に押す。

効果
銭形ステージデモ終了後…全アイテムを10個ずつ持ってスタートする
マモーステージデモ終了後…ルパンの人数が5人でスタートする
カリオストロ
ステージデモ終了後…ステージ6からゲームが始まる
ラムダ&シグマ
ステージデモ終了後…選択したキャラクターのエンディングが見られる

デモ画面は、スタートボタンでスキップしてもOK

エンディング集
このゲームを持っていない方、もしくは裏技の入力が成功しない方のために、エンディング集を作りました。

銭形STAGE エンディング


マモーSTAGE エンディング


カリオストロSTAGE エンディング


ラムダ&シグマSTAGE エンディング


パイカルSTAGE エンディング

以上となるが、パッケージやマニュアル、エンディングは、とても原作アニメを忠実にSD化したもので、作り手のルパンへの愛がうかがわれる。
しかしこれは「ゲーム」という商品なのだから、
肝心のゲーム部分がシステム的にも、グラフィック的にも成功していない故、世間の評価が厳しいのは、仕方のないことであろう。

ゲーム博物館に戻る

トップに戻る

inserted by FC2 system