ルパン三世
バビロンの黄金伝説

作品解説 (近日UP!)

製作までの過程等
1984年夏、ルパン三世劇場用第3作目の製作が決定し宮崎駿氏に監督の依頼が行くが、
宮崎氏は押井守氏を推薦、監督/押井守、脚本/伊藤和典、アートディレクション/天野喜孝、作画監督/加藤茂、画面構成/金田伊功、原画/森山ゆうじ・庵野秀明というスタッフによって85年夏公開に向けて製作が開始される。

が…押井氏の「ルパンは存在しなかった」的なテーマに上層部が反対、押井氏は監督を降り、
84年12月上旬にスタッフの再編成が決定される。そして新監督には鈴木清順氏が。共同監督として、清順監督が脚本を手がけた「悪のり変装曲」で演出も務めた吉田しげつぐ氏に話が持ち掛けられる事になる。それは暮れも押し迫った12月27日であった。

85年1月に鈴木清順監督により募集された脚本の選抜が行われ、「軽みのよくでている」点が評価された浦沢義雄氏の脚本が選ばれる。清順監督が別の仕事(「カポネ大いに泣く」)の為に その脚本を練る時間が取れず、大和屋笠氏の手により脚本(第1稿)の手直しが行われる。(ナンセンス部分は浦沢氏、シリアス部分は大和屋氏というように考えてしまって差し支えはないと思われる)

アニメ製作スタッフにはちょうどその頃ナイター中継で放送が潰れていた為に余力のあったPART3チームに白羽の矢が立ち、いっきにPART3チームは睡眠4時間・食事1回・休みなしで給料の半分が貯金に回るという状態に。「バビロンの黄金伝説」はPART3製作スタッフにとって最大の難事業となった。
キャラクターデザイン・作画監督を担当する事になった青木悠三氏はしばらくシリーズ(PART3)をパスして、バビロンのレイアウトと作監に打ち込む事になる。
「バビロンの黄金伝説」の本格的製作作業が開始されたのは、
完成予定の6月末まで4ヵ月もない85年3月のことであった。

監督交代劇から、短期間でTVシリーズと平行して劇場版を作り上げたこの事実は充分評価に値するものだと断言できる。

関連書籍・グッズ等 (近日UP!)


ルパン三世 バビロンの黄金伝説
1985年7月13日公開
主要スタッフ
監督/鈴木清順・吉田しげつぐ
脚本/浦沢義雄・大和屋笠
作画監督/青木悠三・柳野龍男・尾鷲英俊
美術/石垣努
音楽/大野雄二

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